INTERVIEW

“3人のゴン”
潘めぐみ×大友至恩×西山蓮都
が集結!

舞台化第3弾となる『HUNTER×HUNTER』THE STAGE 3。本作の大きなトピックスは、ゴン役を新たに西山蓮都さんが演じることです。初演から2作にわたってゴン役を務めた大友至恩さんが卒業。そのバトンを継承し、また新しいゴンが舞台で躍動します。

今回、大友さんと西山さん、そして、世界的人気アニメ『HUNTER×HUNTER』でゴンの声優を務めた潘めぐみさんの3人による貴重なクロストークが実現! 憧れの潘さんを前に、緊張気味の大友さんと西山さん。はたしてどんなお話が飛び出すのでしょうか。
“3人のゴン”を結ぶピュアな思いをお届けします。

スーツ姿の幻影旅団がたまらなかったです!

――潘さんも西山さんも過去2作はご覧になっているということで、まずは大友さんの演じたゴンの感想から伺えますか。

第1弾の冒頭で、スポットライトを浴びて登場する大友さんの立ち姿がそのままゴンだったんです。その瞬間になんだか自分自身の人生を振り返っているような気持ちにもなって、つい視界が滲んじゃいました。

大友あのときは本当に緊張していて。直前まで、これ振り向いたらお客さんがいるんだよなってドキドキしていました。いざ幕が上がったら見渡す限りお客さんいっぱいで、その景色も感動でしたね。

ゴンって、もともと備わっている素養がないと演じられない役だと思っていて。大友さんからは、そんなゴンらしい人柄が感じられて素敵でした。ゴンに選ばれた人なんだなって、おこがましくも感じましたね。

大友光栄すぎるというか。めちゃくちゃうれしいです…‥!

西山わかります。大友さんのゴンからはすごい熱量が伝わってきて。本当に舞台の上でゴンとして生きているんだなと思いました。

うん。天然でゴンっているんだと思った。

大友(感激しながら)恐縮です。ありがとうございます!

――第3弾ではグリードアイランド編が舞台化されます。どうやってこれを舞台で表現するんだろうと楽しみにしているシーンはありますか。

大友まずバインダーをどうやって出すかですよね。

同行(アカンパニー)とかどうするんだろうね。

大友カードを使ったゲームをどう展開するのか気になりますし、過去2作とも舞台美術もすごく凝っていたので、それが今回はどんなふうになるのか楽しみです。

ビスケの真の姿とかどうするんでしょう?あと、ヒソカが裸で出てくるのも。

一同(笑)。

でもやってくれそう。前回もシャワーシーンがあったし(笑)。ゴレイヌが念獣を出して3人に分かれるところもそうだし、ジャジャン拳も!!どうやって舞台で表現するのか楽しみなシーンでいっぱいですね。

――過去2作をご覧になって、特に印象的だった演出はありますか。

私は第1弾のハンター試験で本当に走るんだって驚きました(笑)。しかも単に走るんじゃなく、場面転換しながら向きを変えて、みんなで動きを揃えて。人の力で見せていくところが舞台の醍醐味だなと思いましたね。

大友あそこはやってても楽しかったです。タイミングを合わせるのはちょっと難しかったんですけど、どんどんみんなで一つみたいになってきて。(演出の)山崎(彬)さんのアイデアがすごいなって。

西山僕は第2弾の2幕が始まったところで、スーツ姿の幻影旅団が出てきたのが、ファンとしてたまらなかったです。

1幕のラストでウボォーギンがクラピカに倒されて。あのスーツ姿が、ウボォーギンへの弔いとして解釈できるのがいいですよね。

西山はい。あっちの世界(物語の中)に行きたいなって思いました。

大友僕は水見式のシーンが好きでしたね。

水見式のシーンもよかった!『HUNTER×HUNTER』読んでた子みんなやったからね、学校で。

大友試しましたよね。

で、誰かがそっと揺らしてくれてたりして。気のせいかもだけど、ちょっと甘いかもとか本当に思ったもん(笑)。

大友実際にできてうれしかったです。あんなに手が凝ったのは生まれて初めてでした(笑)。

潘さんのゴンが好きすぎて、ちょっと真似してました

――せっかく3人に集まっていただいたので、ぜひこの機会にお互いに聞いてみたいことはありますか。

大友じゃあまず僕から潘さんに質問したいんですけど、ゴンを演じるにあたって、どういう意識で役と向き合っていましたか。

意識する間もないくらい必死で突っ走ってきたというか、意識しちゃったらゴンじゃなくなっちゃう気がして。周りが全員先輩だったこともあって、ありのままでやっていいんだよという空気が現場にあって。無茶しても失敗しても、全部が経験になった。そして、その経験が私をゴンにさせてくれた気がします。だから、私が何か意識してゴンをつくったというより、スタッフさん含めご一緒した方々に引き出して頂いたというほうが近いかな。

大友(感動して)いやあ、もう……ごちそうさまです!

あははは。

大友周りの人からもらったものをそのまま出すというのは、おこがましいですけどちょっとわかる気がして。潘さんのゴンは、反射するというか、周りの人から受け取ったものを吸収して熱を出すみたいなところがゴンそのものだなって思っていました。

(大友さんをちょっと真似して)恐縮です(笑)。

大友聞けてうれしかったです。ありがとうございます。

西山あの、僕からも聞きたいんですけど、声で感情を表現する上で、どういう場面がいちばん大変でしたか。

すべてにおいて嘘がつけないことですね。さっきの話にも通じるところですが、役と捉えてしまうと、もうその時点で演じちゃっているようなところがあって。ゴンはそういう次元ではできないと思った。だから、ゴンであらなきゃいけないという意識に捉われないようにすることが難しくて。

西山(真剣に話を聞いている)

でも正直に言うと、大変だと思ったことはあんまりなかったかもしれないです。全部が学びだったから、大変と思う時間すら惜しかったというか。舞台もそうじゃない? 本番が始まったら後悔する間もなく、どんどんお話が進んでいく。それが毎日続くわけだから、きっと意識する間もなくゴンになれる瞬間が来るんじゃないかな。

西山夢中になって一つ一つのことをやっていくというか、どんどん突き進んでいくというか……。

そうだと思う。ごめんね、あんまりヒントになっていない答えで。私、感覚人間なんだ(笑)。あ!逆に私からも聞きたいことがあって。大友さんがゴンを演じてきた中でいちばん自分の財産になっているものはなんですか。

大友この作品と出会えたことですね。これからの長い人生の中できっと大きな起点になっていると思うし、この作品を通して観客のみなさんや大先輩の役者さんに出会えて、本当にいろんなことを吸収できました。第1弾の映像を観返すとヤバいんですよ(笑)。ガチガチに緊張していて、すごい早口だし。でも第2弾のときは気持ち的にもリラックスできていて、ここからもう1段階成長できることに楽しみを感じていました。自分自身が成長できたという意味でも、『HUNTER×HUNTER』THE STAGEに出会えたことがいちばんの価値ある財産です。

(大友さんをちょっと真似して)ごちそうさまです!

大友あははは!

確かに第1弾から第2弾ですごく成長しているなって思いました。これは全然上からとかじゃなく。むしろ客席からなので、下から見てて思ったことですけど(笑)。

西山僕からは、大友さんがゴンを演じているときに意識していたことを聞きたいです。

大友僕はとにかく潘さんのゴンが好きすぎて。よく話しかけられたときに「ふあ?」みたいな声が出るじゃないですか。

(実践して)「ふあ?」ってこと?

大友それです! それが好きすぎて、ちょっと真似していました(笑)。

真似してくれてたんだ?(笑) そういうエッセンスを舞台の上に持っていってくれているのは私も感じていて。なんだか自分の想いも一緒に連れていってくれるような感覚があって、うれしかったです。

西山潘さんの声って唯一無二というか。素晴らしい声なので、とても真似はできないんですけど、でも素晴らしいからこそ、なんと言うか……好きです!

ありがとう!

西山すみません、うまく言えなくて……。

ううん。むしろゴンらしくてキュンとしちゃった。

ゴンに選ばれた時点で、ナチュラルボーンゴンなんです

――これからゴンという役に挑む西山さんには、潘さんと大友さんからエールをいただけますか。

大友僕は自分が何かを言うことで、逆に蓮都くんに影響を与えるようなことはしたくなくて。蓮都くんが自分自身のゴンをつくってくれるのがいちばんだと思います。心も体も成長期だと思うので、ゴンと一緒にいっぱい成長していってほしいです。

きっとゴンに選ばれたということは、もうその時点でナチュラルボーンゴンなんです。ゴンを生きるために必要なもののすべてが、西山くんが15年間歩んできた人生の中にある。だから、選ばれたことをまず信じてほしい。自信を持つって難しいことだけど、自分を選んでくれた人を信じて、思い切り飛び込んで、思い切り間違えて。失敗するのも勇気がいるけど、失敗ってすごく大きな経験になるから、全部を肥やしにしてほしいです。

西山はい。頑張ります。

お話ししていて、いい意味で頑固さを感じたの。私も、すごく頑固だから(笑)。そのままでいいと思う。自分らしくゴンをつくっていってください。

西山はい。本当に、今日お二人からいろんなことを教わって。すみません、ちょっと泣きそうです。

大友わかる。僕もさっき潘さんの言葉でちょっと泣きそうになった。

私はもう鼻水がフライングしてるよ(笑)。

西山(涙が止まらなくなって)普段こんなに泣かないんですけど……やるからにはお二方が築き上げてきたものを崩さないようにしっかり受け継いで、お客さんに届けたいです。

壊していいんだよ。ぶっ壊していいんだから。

西山それくらいの覚悟で頑張りたいと思いました(と、涙を拭う)。

(西山の涙にもらい泣きしながら)なんかハンター試験でヒソカからナンバープレートを渡されて、殴って返すことができずに涙したゴンのことを思い出しました。状況や感情は違うけど、きっとあのときそばにいたクラピカのような気持ちになって。私もまた次にゴンを演じるときは今日二人から受け取ったものをゴンに返していきたい。今日、二人に会えて本当に良かったです。

ライター:横川良明
撮影:加藤 翔

ヘアメイク:髙橋亜由美、榎本愛子
スタイリング:末吉久美子
●潘めぐみさん
ワンピース ha | za | ma
イヤリング -ENCANT-
右シルバーリング Sorbet(karhtu)
左シルバーリング accessory shop mary(karhtu)

●大友至恩さん
トップス/パンツ JUN OKAMOTO

●西山蓮都さん
シャツ remer(株式会社アンティローザ)
パンツ Utusiyo(株式会社アンティローザ)

【問い合わせ先】
-ENCANT- https://encant.base.shop/law
ha | za | ma hazama.sup@gmail.com
karhtu karhtu.com
accessory shop mary https://mary1208.stores.jp
Sorbet https://lit.link/sorbetaccessory
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アンティローザ 03-6431-9431